7. 時間側面での考察


宇宙において時間は空間と共に、一つの本質的な要素である。
物理学者は時間を第 4の軸として定義し、宇宙を4次元視空間として解釈している。
時間が現実的な軸なのかどうかについて、議論の余地は多い。しかしここでは、筆者の時間に対する主観的な見解を述べるのは止めにしておく。
筆者はただ、フラクタル構造の宇宙の中で時間がどのように具現されているのか、という点だけを明らかにしてみたいと思う。

皆さんに見ていただいてきたように、フラクタル宇宙論の論理は非常にシンプルである。
そしてフラクタル宇宙を支配している時間の論理もまた非常にシンプルなものである。しかし、時間のその単純性を真に理解しようとするなら、心のドアを思い切って開かなければならない。

時間の原理に、より簡単に近づく為にひとつの例を挙げてみよう。
ここに100メートルトラックを備えたグラウンドがあり、身長180cmの選手がスタートラインで走る準備をしているとしよう。
彼は100メートルを10秒で完走すると仮定する。
そして次に、イリュージョンを使って、全てのサイズが10分の1に縮小された世界を想像してみて欲しい。
その小さな世界では、人もグラウンドもあらゆるものが10分の1に縮小されており、縮小された人には縮小されたグラウンドは、相変わらず100メートルとして見えている。
そうして、元の世界のグラウンドと、縮小されたグラウンドのスタートラインを並べ、二人の選手に自分のグラウンドのゴールへ向かって走ってもらう事にする。

この場合、縮小されたグラウンドの選手がゴールラインに到着して自分の時計を見た時、彼は自分の時計で10秒が経過したということを知るだろう。
何故なら彼の世界では、自分もグラウンドも、彼を取り囲む全ての環境も10分の1に縮小されており、彼の時計もまた縮小された世界の時間を現わしているためである。
しかし元の世界から見れば、縮小されたグラウンドの長さは10メートルにしか見えない。
従って、元の世界の選手が縮小されたグラウンドのゴールラインと同じ地点を通過するには1秒しかかからないのだ。

この時、二人の選手が互いに相手の走っている様子を見ることが出来るとしたら、元の世界の選手には縮小されたグラウンドの選手が非常に素早い動作で走る姿が見え、逆に縮小されたグラウンドの選手からは、自分より身長が十倍も大きな人物が、まるでビデオを10分の1のスロー再生をしたかのように、緩慢な動作で走る姿を目にすることだろう。

果たして、このような現象が起こる理由は何だろうか?それは時間の流れが空間の大きさによって変化するためである。
つまり、10分の1に縮小された世界に住む人には、時間の流れが10倍長く感じられるのである。
厳格に言うと、元の世界の1秒は10分の1に縮小された世界の人間には、10秒として認識されるということである。

ただここで一つ注意しなければならない点がある。縮小された世界の人物が時間の流れを長く感じると言っても、それは時間が実際に長くなるということではないのだ。ただ時間が微分化され、その流れをゆっくりと認識するようになるだけなのである。
この原理は空間が百分の1、千分の1、百万分の1、ひいては (10の30乗)分の1に縮小されたとしても、全く同じように適用されるだろう
もし宇宙が、[1 : (10の30乗)]の比率を持ったフラクタル構造として、繰り返されているのが事実ならば、時間の流れも同様の比率で変化することだろう。

さらに言及すると、我々の宇宙の中で (10の30乗)秒というとてつもない長い時間が流れたとしても、それは巨大な存在にとっては、秒針がいくらか動いただけのわずかな時間に過ぎない。一方で私たちの1秒は、我々の身体の中のミクロ世界に住む小さな存在にとっては(10の30乗)秒という気の遠くなるような長い時間に微分化されて現われるだろう。
これこそが、正にフラクタル宇宙の中での時間の原理なのである。
しかし、果たしてこれを証明することは可能だろうか?

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